みなさん、こんにちは。ahlan 和 sahlan の かしま慶子 です。
心霊現象や怪談話が大好きな人は多いですよね。怖いものみたさというやつでしょうか。
先日宿泊した出張先のホテルでの出来事です。部屋についた瞬間から嫌な予感がしました。普段ならまずは部屋をお祓いするのですがその日はとても疲れていたので「まぁ、このくらいなら大丈夫かな」と思ってそのままにしてしまいました(これが良くなかった)。ベッドに入ってからもなかなか寝付けず、しかも異様に空気が熱いのです。目を開けて部屋を見渡すとそこは火の海でした。でも、泊まっている部屋とは別の部屋。もっと古い感じ。(あぁ、マジでめんどくさい)というのが率直な感想なんですが(笑)。
追体験させられている感覚がありました。
その幽霊がどんな風に死んだのか。
幽霊って本当に悪趣味ですよね。ヤダヤダ。
火事で亡くなるのは火傷ではなくて窒息死であることが多いと聞きます。燃えさかる火の中で呼吸が出来なくなっていく恐怖、声にならない声、怒り、恨み、ドロドロした感情が全身に拡がっていきます。
(そんなこと訴えられても知らんがな。帰れ、帰れ。シッシ!)
と帰ってもらいましたが…。
こういう話をすると幽霊やオバケって「怖いもの」という印象を持たれる人がほとんどかもしれません。そして、幽霊(オバケ)=悪いもの、とラベリングをされてしまうことも少なくありません。果たして、本当に幽霊やオバケは悪いものなのでしょうか。
1.そもそも幽霊やオバケってなに?
一般的には亡くなったのに成仏出来ずにいる人の霊魂を幽霊だと考えられています。オバケはそこに人間の身体を持ったことがないエネルギー体も含み、邪気は更に想念や「気」そのもの(エネルギー体というのとはちょっとニュアンスが違う)をも内包するのではないかなと個人的には思っています。簡単にいうと、物質的なボディを持たない存在だといえます。
2.幽霊やオバケは悪者なの?
幽霊やオバケに遭遇すると怖い思いをする、という先入観を持っている人がいますが、ちょっと待ってください!
「亡くなった大切な人が会いに来てくれた!!」
という感動ストーリーがあるではないですか。そうです。別に幽霊やオバケは怖いものでも悪いものでもないのです。その存在を「怖い」「悪い」と感じる価値観が自分の中にあるだけなのです。
3.憑依されて困った目に遭う人もいるじゃないか!
幽霊に憑依されて困った目に遭う人がいますよね。原因不明の体調不良や思わぬ事故や怪我、不幸の連続など、幽霊に取り憑かれることによってマイナスな出来事が多発することがあります。
憑依している側=加害者
憑依されている側=被害者
一見そのような構図のように思えるかもしれません。まぁ、憑依されている側は嫌な目に遭っているのですから被害者意識を持つのは当然です。ただ誤解を招く言い方かもしれませんが、実はどちらも「似たもの同士」なのです。
4.類は友を呼ぶ
お祓いといえば、霊能力者が「悪霊退散!!」「エイっっ!!エェぇーい!!!」と叫んで憑依しているものを力ずくで追い払うイメージがありますよね。これは、幽霊=悪、霊能力者=善の構図なのですけれど、完全なる善の人間などこの世に存在するのでしょうかね?そういった思い上がった意識を持ってるから肉体を乗っ取られて妙な方向へ進んじゃうんだよ!という霊能力者に対する侮蔑の言葉はここでは保留します(笑)
エネルギーは似たものが引き寄せられます。そして、近くにいるものと共鳴し合うのです。長い時間一緒にいる人と似てきたりしますよね。そんな感じでまず似たところを持っているものが引き寄せられて、共に過ごすことで更に似てくる、ということです。
憑依される時も同じような過程を辿ります。憑依するものと似たような部分を持っているから憑依されるのであって、まったく違う質感なのであればテフロン加工のフライパンのように引っ付くことなくペロンと剥がれ落ちてしまうのです。似たところがあるから憑依される、憑依されることによって相乗効果が起こり、悪いところがより強化されていくという仕組みなのです。負の連鎖を早めに断ち切ることが出来ればダメージは小さくて済みます。
5.オバケの言い分に耳を傾ける理由
わたしはお祓いの際「依頼者を苦しめる悪いヤツめ!今すぐ立ち去れ!!」などとアンパンマンのように自らの正義を振りかざしたりはしません。(アンパンチのような一方的な暴力は、ダメ、ゼッタイ!)こちらにはこちらの正義があり、あちらにはあちらの正義があるのですから、まずは言い分を聞くところから始めるのが大人ってものじゃないですか。とにかく憑依しているものに「何が辛いのか?」「何に納得がいかないのか?」「何を恨んでいるのか?」「なぜこの人に憑いているのか?」などをとことん聞くのです。そうやって拗れたところを少しずつ解いていくと、別に「きえぇぇぇぇぇぇぇ~!!」としなくても自然と離れて成仏していくことも多いのです。このやり方が憑依されている方にとって一番ダメージが小さいやり方です。
憑依しているものの話を聞いていくと、憑依されている人の中にも似たような部分を発見します。他責の気持ちが強かったり、ちょっとしたことでも被害者意識を持ってしまったり、人と比べることでしか自分の価値をはかれなかったり、そういう心癖のせいで現実世界で苦労していることが少なくありません。幽霊に憑依されているから人生が困難に満ち溢れているのではなく、本人が元々持っている性質のせいでしんどい出来事を招いていることもあるのです。自分の生きにくさに気づいて改善していくことで以降憑依されることがどんどん減っていきます。自分の癖を知り、扱い方がわかっていればちょっとやそっとのことでは憑依されることはありません。
(余談ですが、もちろん幽霊は嘘をつくことがあります。でも、その嘘のつき方が憑依されている人のやり方と似てたりするので面白いのです。)
6.まとめ
この世に完全な善なる人間など存在しません。人間なって誰でも醜さを抱えているものです。ある文化の中では正義であったとしても、別の文化の中であれば悪と評価されることもあるでしょう。幽霊やオバケも同じようなもので「わたしたちの価値観においては」良くない方向へと引っ張っていく存在だから祓うのであって、それそのものには特に良い悪いはありません。むしろ、己の中にある生きづらさの原因を教えてくれるありがたい存在であるといえるかもしれません。
人生が思う通りにいかない原因を自分以外の何かのせいにしたい場合、幽霊やオバケは便利な存在かもしれません。けれど、根本的な問題から逃げ続けることは出来ません。いつかはきちんと向き合わなければ苦しみは続きます。直視して改善に取り組んでいる時はしんどいかもしれませんが、抜け出した際には自分の人生を自分のものにすることが出来るのです。
「お祓い」というのは憑依しているものを祓うだけではなく、憑依させてしまう自分を祓うためのものかもしれませんね。
霊的なことに関する悩みや人生が行き詰まっていることへの不安など、人生をより良いものにしたいと考えている方は一度ご相談ください。
今日も最後までお付き合いくださりありがとうございました。
次回は「知らないうちにやっている不幸の習慣」です。